踊る喜びを、私はフラメンコで知りました。
好きだから、という理由だけで踊り続けるうちに、踊りはフラメンコという枠を超えたものへと広がり、いつしか踊りが私の道であることに気付きました。
呼吸するように、森を散歩するように、鳥が空を飛ぶように、踊りが生きる営みとなりました。
そして、踊るのにどんな「条件」も必要ないことを学びました。
年がいくつであろうと、踊ったことがあろうとなかろうと、痩せていようがぽっちゃりしていようが、身体にハンデがあろうが、性別も、お金の有る無しも、肌の色や国境も越え、全てを包み・繋げ・永遠に広がり深まるのが踊りである、と。

フラメンコとムーブメント・メディスンという2つの柱がスタジオにはあります。
フラメンコでは、身体の中心から生まれる躍動した動きと大地を踏みしめる力強いステップ、 指先にまで意識が通う細やかな動きを通した自己表現を学びます。
ムーブメント・メディスンでは、身体から自然に生まれる動きを通して人間が生まれ持っている可能性を最大限引き出し、踊ることで生きる力を育てていきます。

2010年のスタジオ誕生から今年は13年目となります。
身体を動かすことで自分を知り、表現し、周りの世界と繋がる。ダンスが、人生をより一層輝いて生きる力になることをスタジオでは目標にしてきました。
昨年の新型コロナウィルスの登場によって変化を求められる私たちの生き方をサポートするスタジオのあり方を、これからも探っていきます。

私たち、誰もがダンサーです。
今年も踊りを通して、みなさんの内に生きる“ダンサー”と出会えることを楽しみにしています！

スタジオ・グラシア主宰
宮田　恵